1kW局免許取得までの顛末記−2
アマチュア無線家は必然的に社交的・外交的な方々が多いです.会話がなければ交信は成立しませんし,会話のためには自分の知識,経験,さらにはプライベートな告白に至ります.小生はもともとはそれほど社交的な方ではありませんでした.40年も沈黙のしかも目に見えない自然現象を相手にしていた結果でしょう.そのせいか全く口下手,相手の気持ちも考えない面白くないいわゆるKY人間に“成長”してしましました.やはり,研究者の行きつく先はそんな偏屈な人間で周りから敬遠されるのが“落ち”です.例外もいます.しかしそのような輩に限って,自分の小さな研究成果を誇大に饒舌に吹聴し,社会的名声と政治的力を欲しがる・・いますよ,たくさん・・,差し障りがでるのでこの辺でQRT・・.
交信ではいろんな方と出会います.そのような方々の一人は桐生市のOMでJH1SEJさんです.SEJさんは毎週のように山登りをされていて,(2015年)1月の中ごろ赤岳から下山途中小生の山荘に立ち寄られました.それ以来親しく付き合ってもらっています.また,彼を通じて,近く(蓼科高原)のJA0CDPさんと知り合いになりました.2月の中ごろでしたがCDPさんとの出会いは結構衝撃的・刺激的なものでした.手作りのLunchコースをいただき興奮しながら帰宅したことを覚えています.そのLunchtimeの様子をは当HPの“交遊録”の2015.02をご覧ください.
1kW局申請でまだ未完だったのがアンテナ類でした.申請予定バンドは3.5M,3.8M,7M,14M,18M,21M,24M,28M,50Mでした.3.5/3.8Mと7Mはそれぞれダブルバズーカアンテナ,14〜50MはYagiアンテナです.ダブルバズーカアンテナは簡単に設置でき実際その通りでしたが,時間がかかったのがYagiアンテナです.
複数バンドに対応するYagiアンテナは多くの種類が市販されていますが,アンテナチューナーで逐一調整することは実際の運用では困難を感じると予想されました.そこで,周波数ごとにエレメントの長さが変わるアンテナを採用することを考えました.この種類のアンテナで最も有名なのがアメリカのSTEPPIR,その他Ultrabeam(イタリア)それと日本製のVERSA
Beam(工人舎)です.アンテナエレメントの長さを頻繁に変えるという機械的な動作があるので,トラブルが起こることがおおいに考えられます.その対応などでは“日本製”が優位です.昨年(1014年)の8月のハムフェアで工人舎のブースで現物を見ることができました.丁寧に作られているので工人舎製のアンテナに決めました.
地上8m高のアンテナ櫓を設置してあるので,その上にルーフタワーを置いてVERSA Beamを取り付けるという考えです.2014年の9月初めに八王子のアンテナ建設会社FTIを通して発注しました.しかし,なかなか工事が始まらずFTIに問い合わせたところアンテナが入荷しないということでした.12月の中になってFTIがルーフタワーのみの設置にやってきました.それから待つこと数か月,完成したのは,翌年(2015年)の6月でした.アンテナ設置の様子は当HPの“アンテナ設置(2015.07)に紹介しました(当HPの“アンテナの設置(2015.07)をみてください).これで1kW局申請の主なハードウェアはそろいました.Continued to 3.