WIRES-XのトランシーバにFT1Dを用いていますが,PTTスイッチおもいのほか固くONをキープしながら話すのはかなりしんどいです.それで,FT1DのMIC/SPのジャックからPTT,MIC,およびSP信号を分離してハンズフリーな送受信システムに改良すること計画しました.
分離のためのケーブルCT44が販売されていますので,それを利用しました.4極ジャックはFT1Dに挿入すると,SP信号は3,5mmのミニジャック(モノラル)に出力されます.
2.5mmミニジャック(ステレオ)に,グラウンド,PTT+MICおよびVccが出力されます.
PTT+MICはコンデンサ(4.7μF)で分離します(もちろん,MICはコンデンサを通した方です).PTT信号は2kΩで接地すると送信状態になります.

右図は全部品:左からペットボトルのキャップサイズの基盤,コンデンサマイク,2kΩ,4.7μF,2.5mmミニジャック,トグルスイッチ,CT44.なお,敷き板のマス目は1cm四方.

FT1Dのマイクゲインが小さいのでコンデンサマイクとMIC入力の間にオペアンプを入れようと思いました.オペアンプ付きのコンデンサマイクが秋月で売っていましたのでそれを利用してみました.結果は失敗.
アンプ電源用としてFT1Dから供給されるVccを用いたところ,全然ダメ.八重洲のサービスに聞いたところ“FT1DからのVccはコンデンサマイクに電場を与えるためのもので,電流は取れませんよ”とのこと.
ということで,独立にVccを与えてマイクに向かって音声をいれたたところ,音声の強弱によってPTTがON-OFF激しく入れ替わる現象が発生.たぶんアンプで増幅された電圧変化が分離コンデンサを通してアトランダムなPTT信号になったのでしょう.よってオペアンプを挿入することはあきらめました.