Versa beam Antenna Ka1-204の建設

2014年のハムフェアで現物をみてこれはと思ったのでその年の9月初めに八王子のアンテナ設置会社(FTI)を通して4エレのもの注文しました.HFは14M以上それに50Mのエレメントを追加したものです.アンテナ会社(工人舎)の生産体制が十分ではなく,また技術的にも安定していなかったようですが,今年(2014年)の6月にやっと設置が完了しました.
Versa beamアンテナは各エレメントの長さを無線室からコントロールでき送信周波数に最適の長さとすることができます(VSWRを常に1.0とすることが可能).
同様のアンテナにSTEPP IRというアメリカ製のものが先行してありますが,このタイプのアンテナにはモーターを動力とする機械駆動部分がありので運用してトラブルに遭遇することが十分考えられます.トラブルへの対応速度や機械構造の信頼性を考えて日本製を選びました.

アンテナのアイデアは比較的単純です.4エレで通常の八木アンテナと同じで構造で,前2本は導波エレメント,最後部のエレメントは反射,その前は給電エレメントです.それらのエレメントは弾力性のある金属(銅−ベリリウム合金)のリボン状のもので,グラスファイバーの管の中に入っています.エレメントはモーターで押し出したり,巻き取ったりして長さを変えることができます.よって,反射エレメントを給電エレメントより短く,導波エレメントを長くするとアンテナの方向をローテーターを用いず180度逆転することができますその場合,4エレが3エレになってしまいますが,スウィッチで可能ですので非常に便利です.また,給電エレ以外のエレメントを短くすればダイポールアンテナになります.このような操作は下図のようなコントローラの操作で容易に行うことができます.