私の敷地の隣に建て売りの別荘が建った.二日前の朝,キツツキの一種のアカゲラという鳥が屋根の軒下の部分をつついていたので追い払った.管理事務所にこのことを報告しておいた.

昨日の朝,また同じところをつついて,とうとう穴をあけてしまった.その日の午後,管理事務所のおじさんがやってきて,少しにやにやしながら「利くかな」といって対策をしていった.昨日は対策の道具を町へ買いに行ったのだそうだ.その対策とは,フクロウの絵の描かれた光る風船で,ぶら下げるので風でゆらゆら揺れ同時に日の光を浴びてひかる.[フクロウは目がつり上がっていて怖そうに描かれていた.何とも滑稽.]

今朝,様子をみてみた.アカゲラは近くのカラ松の幹にとまり,その場所を遠くから伺っていた.隣のカラ松に移りそこらもフクロウをながめていた.二,三度繰り返したが結局やってこなかった.やっぱり利いたのだ.わたしの家もやられると怖いので,「キツツキ対策をしなければいけないか」をおじさんにきいてみた.彼の話では,「好みがあるようで,やられる家は決まっている.お宅は,いままでやられていないのでこれからも大丈夫でしょう」とのことだった.

アカゲラの「好み」とは何だろうと考えているうちすぐ正解(?)を思いついた.それは「空洞」だと思う.つついて,音で空洞を感じると本気になってつついて穴をあけるに違いない.この鳥の餌は木の中にいる虫で,多くの虫のいる木は食われて空洞ができている.たぶんそれだろう.

くだんの別荘の軒下の「穴」を下から覗いたらはっきりした.瓦−板−空洞−板となっていることが.(047b

アカゲラ