1kW局免許取得までの顛末記−6

変更工事完了届を8月19日に郵送しました.送付した書類は次の通りです.@変更工事完了届,アマチュア局検査事前資料(A)として,Bアマチュア局検査関係書類確認表,C送信機周波数測定結果表 1,D送信装置出力試験結果表 ,E受信障害等調査総括表,Fアマチュア局周辺の地図,Gアマチュア無線局による電波障害調査票

上記の書類の書式等は,総合通信局より送られてきたものに記入する形になります.
9月の初めごろ,総合無線局の担当者と検査日の日取りについて電話で何度かやり取りし,先方の車の都合で10月1日に決まりました.その後2,3日して先方から電話があり,近くのJA0CDP局も1kW局の変更申請をしていてJJ0RPU局と同時に検査を受けたいといっているがそれでいいかという趣旨の内容でした.小生が了承したところ,検査は午前と午後になるので車の都合上20日以降になり23か24日の可能性が高い.決まったら改めて連絡するとのことでした.数日後,最終的に10月20日に決まったとの連絡がありました.
検査まで約1ヶ月の日にちがあり,その間操作を忘れないように時々試験電波を出して機器に異常がないかを確認していました.そして10月19日の午後,明日が検査日なので最終確認の作業を行っていたとき,“事故”が発生しました.

3.5MHzで1kWのキャリアを長めの時間送信していたとき,突然アンプのリミットが作動し出力大幅ダウン!ケーブルの接続などを点検し異常がないのを確認し再度キャリアの送信.初めの2,3秒だけ送信され突然SWRが大きくなりと同時にアンプのリミットが作動(VL-1000はSWRが3以上になるとリミットがかかります).7MHz以上のバンドは異常なし.7MHzでCDPさんが交信をしていたのでブレークをかけ,この事故のことをいい“今から調査する”といって交信終了.

調査の結果は,200Wまで(FTDX-5000の最大出力)は正常なのでアンテナ系は正常で,アンプを入れると障害が起こる.アンプの故障かなあ・・3.5Mだけが故障するとは腑に落ちない・・・明日の午前10時半に役人が検査にやってくる・・・なんと弁明しようか・・・3.5Mを除いて検査を受けようか・・そんなことができるのか・・とりあえずアンテナまでのケーブルをチックしよう.

アンテナケーブルをリグからたどってアンテナ櫓を登っていたころ,JA2QXYさんから携帯に電話がかかってきました.“その現象はバランが内部でスパークしたんだよ.” あっそうか.それで氷解・・.やはり持つべきは経験者.QXYさんは我々のQSOを“たぬき”してこのトラブルを知ったのかCDPさんがQXYさんへ連絡したのかは定かではありませんが,“・・助かった!”という思いでした.

問題を起こしたバランはオークションで落札したもので耐入力が1kWということを信じていました.確かに,同じ1KWでもSSBとCWでは意味合いが違う・・CWの1kWはSSBなら4kWぐらいになるのでバランが障害を起こすのは当然.幸い手元に第一電波工業のBU-50がありました.これは耐入力が1.2kW(SSB)で,これも危なっかしいがこれを使って急場をしのごう.バランは,8mの櫓の上に6mの単管を設置し,上端に2mの単管をT字型に接続し水平単管の一方の端に取り付けてある.長いエレメントの付いた6m+2mの単管を一人で降ろし,櫓の上でバランの取り替え・・はんだ付けの作業・・両方のエレメントからかなりの力で引っ張られるので絶縁板を使って補強・・などをしているうちあたりは薄暗く寒くなる.今日はこれまで.

翌朝少しあたたくなった9時前,再度櫓に上り昨晩の続きをする.昨晩は暗闇ではんだ付けなどの作業をしたので,絶縁テープをはだいて(開いて(東北弁))接続が正しいかを確認.再度防水テープ,絶縁テープを巻き,XYLにも手伝ってもらい長いエレメントのついた単管支柱を持ち上げ設置完了.終わったのが10時近く.そのとき検査官から電話があり,早めに諏訪南ICについたのでそちらに向かっていいかとのこと.もちろん断れない!“ああ,まだテストもしていないのに・・ぶっつけ本番だ!” Continued to 7.